2016.12.28(Wed)
22:28
職場では「旅好きの人」と思われているらしい。
全然、そんなことないのに。
っていうか、そんなこと、なかったのに。
でも言われてみると、たしかに今年は旅に出た。
夏には広島と福岡にいって、秋は京都、大阪、神戸を訪れた。
以前は旅なんて興味なかった。
旅番組も見たことないし、ご当地グルメもまるで知らなかったし。
家で猫とまったり過ごしていれば(そして編み物をしていれば)充分幸せだったのだ。
でも夫は逆。
旅好きで、年に数回はどこか行ってたらしい。
旅番組も好きでよく見ているし、ご当地グルメも詳しい。
旅行のガイドブックをひらくと、わたしはお出かけスポットのページをひたすら見ている。
夫は、現地地図や、電車、バス、地下鉄などの路線マップをずーっと見ている。
最初は「わたしのためにがんばって、電車やバスを調べてくれているんだ」と美しい誤解をしていたけれども、よくよく聞くと、ただの地図好きだということが判明。
目的地までどんなルートで行くのか考えるのが好きらしい。
中学校時代、クラブ活動で「地図と旅」とかいうクラブがあった。
地図や時刻表を調べて旅の計画を立てる・・・・とかいう活動内容で。
オセロ・クラブやバドミントン・クラブに所属していたわたしにとっては謎のベールに包まれたクラブで、「一体どんな人が入るのかな・・・・なにが楽しいのかな・・・・」と存在を訝しむクラブであった。
が、よくよく話を聞いていみると、じつは夫がソレだったらしい。
どんな人が入るのかな・・・・と思っていた「地図と旅クラブ」の人が、気がつくと、目の前にいた。
このあいだ京都に行ったときも。
たとえば「建仁寺に行きたい」っていうと、夫はすぐさま「はい、お題いただきました!」みたいなノリでガイドブックの地図のページをひらき、目的地を調べ、バスの路線マップでバスを調べ、建仁寺に至るルートをいくつか検討したあと、マップ片手に地理センス・ゼロのわたしにむかってルート説明に入り、わたしが「うん、うん・・・(言われてること全然わからないけども)・・・うん、うん・・・・」と生返事するのも気がつかないくらい熱くなって、パスの乗り継ぎだとか所要時間だとか道路の混み具合の推測だとかをガンガン語って、ひと通り説明し終えると「オレの仕事は終わった。ふーっ!」みたいな感じで横顔に達成感をみなぎらせて遠くをみつめる・・・・・みたいなことが、毎回、繰り返されるんだった。
夫いわく、目的地までどう行くのかを考えるのが楽しいんだそうな。
目的地そのものには興味がないんだそうな(←マジかよっ!!)
世の中にはいろんな人間がいるものだね。
十人十色のたのしみ、喜びがある。