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しまねこはお好き?

最近あまり編めてない・・・・さぼりニッターの日記です。

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2013.10.02(Wed) 13:18


おひるね中の秋田犬


 夜。ふとんに入ると、くーちゃんがゴロゴロ喉を鳴らしながら、わたしの首に巻きついてきた。こうしてくーちゃんが大蛇化するようになるなんて、季節はすっかり秋なんだなぁ、としみじみ。
 大蛇の背中をトントンして差しあげながらまっくらな天井を見あげていると、ふと、ひと月ほど前におきたある事件が頭にうかんできた。


 その日、わたしは某所に出かける用事があって、いつもより早目に家をでた。暑さも落ちついてきた頃だったから、車のエアコンはつけずに窓を大きくあけて目的地にむかった。途中、路肩の電光掲示板が「28℃」と告げるのを見たけれど、「はっはっは!そのくらい楽勝、楽勝♪」とおでこ全開でわきを通過。
 しかしその後じわじわと気温はあがって、目的の場所にたどり着いたころには暑さでちょっとぐったりしていた。





これでも仔うさぎなんです・・・(ジャンボうさぎ)




 駐車場の入り口では、係のおじさまが誘導用の棒っこをクルクル手でまわしながら立っていた。その棒っこに導かれて、場内へと進入。
 ここの駐車場はせまいうえ、けっこう人通りもあるから気をつかう。
 まもなく空きスペースが見つかったので車を停めようとしたんだけど、左隣にでっかい黒塗りの車が停められているのを見たとたん、いつもの小心者アラームが胸に鳴りひびきだしたよ。

(万が一こすりでもしたら!まずいねまずいねまずいね・・・・・・)


 でっかい黒塗りの車、通称「くろぬり」は、車幅はぎりぎり白線の枠内におさまっていたけれども、その長い鼻先はおさまりきらないで前方にズドーンとつきだしていた。
 いつもより慎重にハンドルを切りながら、ゆっくり、ゆっくり、バックを開始。
 当初の計画としては、心もち右に寄るかんじで停めるつもりだった。そうすれば、くろぬりの持ち主が車にもどってきたとき乗りやすいだろうと思ったし、なにより絶対、こすりたくなかったし。


 ところでその数日前、わたしは美容院にいって髪をボブに切っていた。
 おでこ全開走行のあと、あたらしい髪型がどんな風になっているかたしかめたくて、バックを開始する直前、ちらっとルームミラーをのぞいたんだ。
 そしたら思いのほか髪のボリュームが増して、意外だね、源氏パイみたいな形になっていた。
 このボブ・スタイルにするにあたり、くせで広がったりうねったりしないよう並行してストレートパーマまで「あてて」挑んだボブが、いまやびっくり、源氏パイ。

 車を注意深くバックさせながらも、実際は源氏パイ・ショックをひきずって運転に集中しきれてなかったんだろうね。気がつくと車は思いっきり右に寄った格好で停まっていた。
 問題のくろぬりサイドが、いまや笑っちゃうくらい、がら空き。

 しょうがない、もう1回まえに出て車を入れなおそうと決めた、そのとき。
 どこからともなく白いポロシャツ姿の小柄なおじさまが現れて、わたしの車のまえに立ちはだかった。




 ポニー(たぶん)




 おじさま・・・・いや、おじいさまと言っていいくらい年上の大先輩は、晩夏の陽射しを背にしょってじっとこちらを見ていた。その手には誘導用の棒っこもなんも握られてなかったから、100%、ただの通りすがりだったと思う。
 怪訝なまなざしを向けるわたしをよそに、先輩はいきなり両腕を前ならえのような格好でこちらに突き出して、ギラリと光るタカのごとき目つきでこちらを見すえた。それから腕をひっこめてはまた突き出し、ひっこめては突き出すをひたすらくり返している。どうやら、隣のくろぬりとの間にできたがら空きゾーンを身ぶり手ぶりで指摘しているらしい。

 わたしとしても、ご指摘のがら空き問題には早急に対処するつもりでいた。
 だからこそ、こうしてブレーキペダルから足を離すときをいまかいまかと待ちかまえている。
 ところが、先輩が車のまえで執拗に腕の曲げのばし行為をくり返すので、車を、出せない。


 だんだんこっちも焦れてきた。

 先輩。
 ざっくばらんに申しあげて、あなたが結構なおじゃま虫なのです。
 
 けれどもわたし以上に焦れているのが先輩だった。
 その証拠に腕の伸縮運動がはげしさを増している。肩、脱臼するんじゃないかなって、ちょっと心配になるくらいに。
 
 先輩の心の声がきこえてくる気がしたよ。
 
 ヘイ、ユー!
 気がつかないのか。
 こちらがこんなに空いているんだ。
 お前はムダに一方に寄りすぎなんだ。

 そんなに右に寄ったら自分が出られないだろう?
 まるで冷蔵庫に貼りつけたひよこのキッチンタイマーみたいに、ぴたりと隣の車にはりついているお前。

 その状態で、どうやって車から降りる気だ?
 
 まさかスーパーマンみたいにフロントグラスをつき破って大気圏へと飛びだす気か?
 それとも驚きの脱出トリックを使い、時限爆弾のしかけられた魔の駐車場が「ドカーン!」「ドカーン!」爆発する中を、危機一髪、みごと抜け出してみせて拍手喝采をあびようというのか。お前は引田天功か。

 馬鹿な真似はよせ。いますぐ車を入れなおすんだ。
 さあ・・・・さあ・・・・・・

 
 とうとうたまらなくなって先輩は叫んだ。

「こっち!こった空いでら。もっと、こう!!(指導)こっちさ、こう!!(再指導)ほれ、もっとこっちよ!!!」





 べごっこ(牛)




 ・・・・・あのさ、わたしだってさ。
 
 はやく車を入れ直したいのに。
 源氏パイの頭もなおしたいし、はやく涼しい建物の中にはいってひと息つきたい。
 言いたかないけど、この後やることもいっぱいある。

 一刻もはやく、先輩にどいてほしい。
 自分がいま、いちばんの障害になっていることに気づいてほしい。
 はやく・・・・・はやく・・・・・

 私は運転席の窓から顔をだして言った。

「あー、はいはい、今やるんで、いいっすよー」


 そこで先輩がよけると、すぐに車を入れなおし、源氏パイを両手でわしゃわしゃ崩して通常のボブにもどし、助手席の荷物をひっつかんで足早に建物に向かったんだった。

 
 でもね。
 歩きだしてまもなくハッとしたの。あんな言い方はなかったな、と。
 先輩だってきっと善意で足をとめてくれたはず。それをなんだろう、あのはすっぱな物言いは?あの流し対応は?!
 10年前の自分ならおなじようにしただろうか。いちおう笑みなど浮かべて「どうも」くらい言ったのでは?いったいなんなの、「いいっすよー」って?!




 
 牛。なぜか放心状態。




 これは事件だった。この夏いちばんの事件かもしれない。

 いったいどこでどう道をまちがえて、わたしは「どうも(笑顔)」の人から、「いいっすよー」の人へと変わってしまったのだろう・・・・・




 大蛇化したくーちゃんの背中を3拍子のリズムでトントンしながら、私はふとんの中で誓ったよ。これからはもう、だらしのない言葉は使わない。いつでも自覚をもった言葉づかいを心がけよう、と。

 くーちゃんが首をひねってこっちを見た。金色おめめをパチクリさせながらわたしを見て、それから体をもぞもぞ動かして立ちあがった。
 まっくらな廊下とわたしの顔を交互に見くらべて、くーちゃんは、夜の巡回に出かけるか、巻きつく方向を反対にかえて大蛇活動を継続するか思案しているご様子。
 わたしはくーちゃんの背中をなでながら助言。
「大蛇活動が、おすすめっすよー?」


 ・・・・・・・・・。


 いったいどこでどう道をまちがえて・・・・わたしは「おすすめっすよー?」の人に・・・・・(以下、エンドレス)


 
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